医療法人 清和会 長田病院

 

  1. 塩分

高血圧とは?

血圧は、血液が心臓から押し出されて血管(動脈)を通る際に血管の壁にかかる圧力のことです。
血圧が高い状態が続くと、動脈硬化が起こり、血圧がさらに高くなって狭心症・心筋梗塞、脳出血・脳梗塞などの危険が高くなります。

 

 

血圧のめやす

診察室血圧で上(収縮期)の血圧が140mmHg以上、かつ/または下(拡張期)の血圧が90mmHg以上を高血圧としています。75歳未満では130/80mmHg未満、75歳以上では140/90mmHg未満を目標とされています。( 家庭 血圧ではそれぞれ5mmHg低い値)
※脳血管障害や冠動脈疾患、CKD、糖尿病患者などは主治医に相談

血圧を下げるためには

血圧を下げるためには、生活習慣を見直しましょう。

・食生活:食塩の摂取量を1日6g未満に減らし、野菜や果物などバランスよくとりましょう
・肥満:体重がBMIで25を超えないように減量しましょう
・運動:体の状態に合わせて適度な有酸素運動を継続しましょう
・飲酒・喫煙:飲酒はほどほどに控え、たばこは血圧上昇だけでなくがんや心臓病、COPDなどのリスクも高まるため禁煙しましょう

参考:環境省 熱中症の環境保健マニュアル2022

 

 

減塩のコツ

作るとき

・酢やレモンなどの柑橘で味にメリハリをつける

 

 

・生姜、大葉など香りのある野菜やスパイス、ハーブ、唐辛子などで味にアクセントをつける

 

 

・だしの旨味をきかせて減塩し、汁物は野菜をたくさん入れる

 

 

・野菜や果物、きのこ、海藻類などカリウムや食物繊維を含む食材でナトリウムを排出したり過剰吸収を防ぐ※

 

 

・すべて薄味ではなく、1品は普通の味付けにするなどメリハリをつけ、食事の満足度を上げる

 

 

※腎臓に病気がありカリウムを控える必要がある方は注意が必要です

 

食べるとき

・漬物や練り物、加工食品など塩分の多いものを控える

 

 


・減塩醤油などを利用する

 

 


・下味をつけるのではなく、食べるときに醤油やドレッシングにつけて食べる

 

 

・うどん、ラーメンなどはスープは残し、かけ麺よりもつけ麺を選ぶ

 

 


・味噌汁は1日1杯に減らし、具沢山にする

 

 


・干物など加工食品より新鮮素材を選び、薬味とオリーブ油などで風味豊かに

 

 

外食時のコツ

・お弁当や総菜のソースやたれは使わない
・漬物や麺類のつゆは残す
・塩分が多く脂っこいものは控える
・汁物は具だけ食べる

 

 

 

塩分量の例

高血圧治療の減塩目標は、1日6g未満です。

食塩を多く含む食品は控え、減塩を心がけましょう。

 

参考:

日本高血圧学会:高血圧治療ガイドライン2019

牧野直子監修「FOOD&COOKING DATA塩分早わかり(第5版)」女子栄養大学出版部、2022

長田病院 栄養科
TEL:0944-72-3501